小説裏話。長編小説『あやかし憑き男子高生の身元引受人になりました』のコソッとこぼれ話。

本記事には『あやかし憑き男子高生の身元引受人になりました』の軽微なネタバレが含まれております。予めご承知おきください。

こんにちは。小説家の森原すみれです。

これまでいくつかの長編小説を執筆してきました森原。今回は、長編小説『あやかし憑き男子高生の身元引受人になりました』のあれこれ裏話をお届けしたいと思います。どうぞお付き合いいただければ嬉しいです。

\\ 何でも屋を営む主人公と、美男子2人の物語 //

  

タイトルが長いので、以下『あやかし憑きDK』とさせていただきますね。

あらすじ

本作は、後に森原のデビュー作となりました『あやかし薬膳カフェ「おおかみ」』の次に執筆した長編小説です。

都内で単身何でも屋を営んでいる主人公・あきら。そんな彼女のもとに、突如甥を名乗る男子高生・千晶ちあきがやってくる。姉の忘れ形見である彼を引き取る決心をするものの、彼に『憑いて』きたあやかし・烏丸からすまるは暁と敵対。さらに千晶も、ただの愛想のいい美少年ではないようで──?

あやかしが登場する、キャラ文芸小説の第2作品目です。

胸きゅん!(ドン!)
イケメン!(ドン!!)
あやかし!(ドドン!!)

森原の大好きなものを、ぎゅぎゅっと詰め込んで書かせて頂きました。

 

主要キャラクター3人をご紹介

本作に登場する、主要キャラクター3人をご紹介します。

自立志向つよつよ主人公:七々扇暁

本作の主人公。28歳。商店街のおじいちゃんおばあちゃんに「孫息子」or「孫娘」扱いされるほど、見た目も中身も中性的な女性です。実家を飛び出し勘当された過去もあり、一人で生きていく意志の強い彼女。都内某所で単身「何でも屋」を営んでおります。人一倍しっかり者で、人一番イケメン(?)な暁は、森原のお気に入りキャラクターのひとりです。

商店街のアイドルになりました:七々扇千晶

自称暁の甥っ子。高二の16歳。商店街のおじさんおばさんから早々に人気を博することになる、一見愛嬌たっぷりな美少年です。しかしその裏、心を許した相手には容赦なく毒を吐き、あやかし相手にはひどく冷酷になる面も。なぜか暁に対して異様なまでの懐きっぷりを見せている彼の、その心は如何に…?

千晶に憑いてきた美形あやかし:烏丸

千晶に「憑いて」きた齢100歳越えのあやかしの青年。漆黒の翼に和装をまとい涼しい視線を向けるその姿は、絵に描いたような麗しの君です。人間嫌いを自称し、暁に対しても辛らつな態度をとるものの、心根は世話焼きなツンデレさん。暁に徐々に心許していく様子は、作者ながらにきゅんきゅんしておりました笑

 

作者的推しポイント3つ

ここで、皆さんにより本作への興味を深めていただくべく、『あやかし憑きDK』の作者的推しポイント3つを厳選いたしました。

中性的自立志向つよつよ主人公、暁がいいと思うんです

主人公暁は、とある事情から実家を勘当されています。そのため、自分1人の力で生きていくため、ありとあらゆる手段をとってきました。男に扮する必要があれば、躊躇なく男として稼ぎに出た過去も。そのため暁自身、女性としての魅力は「皆無」と思い込んでおりますが、周囲の評価ははたして…? そんな自由気ままな猫のような暁というキャラクターが、森原はとても好きです。

タイプの違うイケメン二人と同居生活が始まります

暁の前に突然現れた、自称甥っ子の千晶と、そんな彼に憑いてきたあやかしの烏丸。二人とも、タイプは違うまでもなかなか目を見張るイケメンさんです。そんな二人と突如始まった同居生活……何かが始まる予感しかありませんね!(笑)皆さんは、果たしてどちらのイケメンさんがお好みでしょうか。

何でも屋に舞い込んでくるあやかし珍事件

千晶が越してきたことで、暁の元にもあやかし絡みの事件が次々持ち込まれるように。可愛くて、少し困ったさんだけど、なんだか憎めない。そんなあやかしたちとの交流とともに巻き起こる事件が、どのように解決されるのか。皆さんにもぜひワクワクドキドキしていただきたいです。

 

コソッと『あやかし憑きDK』制作秘話

物語の概要をお届けできたところで、ここからはさらにこそっと裏話を書かせて頂こうと思います。小説執筆の裏側を、ほんのり感じていただければ嬉しいです。

作品が生まれたきっかけは、『薬膳おおかみ』の日鞠でした

【あやかし憑きDK】の構想がはっきりしたきっかけは、前作『あやかし薬膳カフェ「おおかみ」』でした。『薬膳おおかみ』は、はじめて書いたあやかしもののキャラ文芸作品。その魅力にすっかりはまってしまった森原は、次回作もぜひあやかしものをと考えたのです。

そこで森原は考えました。『薬膳おおかみ』の主人公とは真逆の主人公にしたらどうだろう、と。

主人公の日鞠は、素直で、ひたむきで、少しそそっかしい。不愛想カフェ店長も思わず放っておけないようなほんわか女性です。そんな主人公とは別の、むしろ真逆の主人公というのも楽しそう。

そう考えた結果生まれたのが「暁」というキャラクターでした。

自立志向型で、しっかり者で、中性的な出で立ち。そんな彼女の日常を揺るがすキャラクターは…、あやかしは…、シチュエーションは…。こんな感じでじわじわと妄想が膨らんでいった結果『あやかし憑きDK』が出来上がったのでした。

執筆中に聴いていた曲は、Every Little Thingの「サクラビト」でした

小説の執筆中、森原はよく作品にぴったりと思う曲を発掘しては、森原的テーマソングとして流しております。『あやかし憑きDK』の森原的テーマソングは、Every Little Thingさんの「サクラビト」でした。

烏丸の印象が端正な和人ということもあり、物語全体のイメージが「桜舞う和の風景」なのですね。「サクラビト」は、ボーカル持田さんの歌声もメロディーも、和を感じさせるしっとり品のある印象。桜吹雪がまぶたの向こう側に見えてくるようで、とてもとても素敵な曲なんです。よろしければ皆さんも是非一度お聴きになってくださいね。

 

さいごに

ということで、今回は長編小説『あやかし憑き男子高生の身元引受人になりました』のあれこれ裏話をお届けしました。

本作は、いつかぜひ書籍として皆さんの元にお届けしたいと願う、大好きな作品のひとつ。今回の記事をご覧になって、本作にぜひ興味を持っていただければ幸いです。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

  

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